高森 雄太郎




一橋大学社会学部卒

1,2年次では文化部員として、高円宮杯と双璧をなす英語キャンペーン(JNSAの本部委員が、地方の中学生に英語を使うことの楽しさを伝えるワークショップ)の統括を担当。3年次には、運営委員長として基金と大会全体の統括を務め、記念すべき第70回大会では高円宮杯70年の歴史を綴った記念年鑑の制作に携わった。

人情味溢れる彼の口から語られる、高円宮杯の真髄とは。


「やりがいなんて、感じる間もなかった。」

-でもそれこそが『やりがいがある』ってことなんじゃないかな。

JNSA基金ではミーティングを通して色んな人と話しながら、活動内容を決めたり書類をつくったりしました。僕は人といるのが大好きなんです。家でもひとりでいたくないない。色んな人と話しあいながら活動できるのは、僕にとってドンピシャだと思いました。やりがいとかは感じる間もなかったですね。

「重要なのは、『折り合い』をつけること。」

-押すだけでも、引くだけでもいけない。

運営委員会(注:3年生が所属する、JNSA基金の運営を担う意思決定機関)は大人と学生で運営しています。僕は学生側の全体の統括をしていました。一年間、そしてその後の基金をどう動かしていくかを考えるたり、色々なバックグラウンドを持つ人と関わってきました。その中で、相手の気持ちを大切にする一方で、時によっては自分の意見をしっかり通さないといけないときもある。その調整は大事だと思いました。

「『考える』クセをつける。」

-論理的に考えることと、他人を思いやること。

JNSA基金での活動を通して、論理的に考える力が身についたと思います。基金では一つの目標をもっていろんなイベントを行います。理想の形に向かって現実のギャップをどう埋めるのか、それを考えるクセがついたし、その中で人への配慮ができるようになったのは社会に出ても活用できると思いました。また、他人のことを思いやることの大切さを実感しました。4年になったときに、運営の中心ではない自分だからこそ、2、3年生と意見をすり合わせながら基金を作っていくことができるようになりました。

「高森さんのいない基金が、想像できない。」

-本気だからこそ、仲良くなれる。

今までで一番の思い出は、2018年の高円宮杯第70回大会が終わったときのことです。あるJNSA基金の後輩が泣いていました。泣いている理由を聞いたら、「来年、高森さんが居ないと思うと泣けてきて。」と言ってくれたんです。そうやって泣いてくれるくらい本気で取り組む環境を作れて、後輩と仲良くなれたことは嬉しかったですね。

「人生でこんな機会、二度とない。」

-新入生に伝えたいこと

JNSA基金では、中学生のためになることを自分たちが楽しみながら作り出せることができます。さらに社会人や皇族と関われるという面で、大学生にしては背伸びした活動ができる。つまり誇りを持って活動に取り組むことができます。このように大学生が本格的に仕事に取り組める機会はなかなかないことだと思います。社会に出て役に立つスキルを得ながら4年間活動できるので、後悔することはありません。楽しい上級生もいっぱいいます!